福岡　投資詐欺被害取扱　弁護士　是枝秀幸

契約書等の書面がない

投資詐欺の可能性が高いと考えられます

仮に適正な投資であれば、勧誘や契約にあたり、金融商品取引法３７条の３や３７条の２の各規定により、契約締結前や契約締結時にそれぞれ書面を交付しなければなりません

もし書面を交付しなかった場合には、金融商品取引法２０５条１２号により６か月以下の懲役等の刑罰に処せられるとされています

さらに、投資内容によっては、勧誘や契約にあたり、金融商品取引法１５条の２の規定により、投資対象等が投資家へ目論見書と呼ばれる書面を交付しなければなりません

目論見書には、発行者名、事業内容、資本構成、財務諸表、手取金の使途などの発行者に関する情報、発行総額、発行価格、利率、払込日、満期日などの発行する有価証券に関する情報、および引受人名、引受額、手数料などを記載すべきこととされています

なお、時々、「海外の投資ファンドなので日本の法律は関係ない」等と主張されることがありますが、海外業者であっても日本の居住者へ投資を勧誘する以上、日本の法律が適用されます

また、紹介ボーナスを得られる場合、連鎖販売取引として、勧誘や契約にあたり、特定商取引法３７条の規定により、契約締結前や契約締結時にそれぞれ書面を交付しなければなりません

もし書面を交付しなかった場合には、特定商取引法７１条１号により６か月以下の懲役等の刑罰に処せられるとされています

投資対象の事業内容が不明確・不合理である

投資詐欺の可能性が高いと考えられます

仮に適正な投資であれば、勧誘や契約にあたり、投資対象の事業内容について、公的な第三者による裏付を伴う、明確で合理的な説明がなされるはずです

投資対象について、会社、ファンド、不動産等のいずれか、投資方法について、債券、株式、集団投資スキーム持分等のいずれか、明確にされている必要があります

事業内容について、製造、販売、サービス提供、投資事業等、事業内容の種類、取引や収支について、実績や予測、取引相手等が、明確かつ実現可能なものである必要があります

投資内容について公的機関や一般市民が注意喚起している

投資詐欺の可能性が高いと考えられます

金融庁・証券取引等監視委員会・財務局、国民生活センター・消費生活センター、弁護士会等の公的機関は、社会一般に対し、常々、投資詐欺について、注意喚起をしています

また、一般市民が、社会一般に対し、ウェブサイト・ブログ・動画配信等で、投資詐欺について、注意喚起や情報提供をしていることもあります

注意喚起・情報提供されている投資内容の例としては、以下が挙げられます

未公開株、外国通貨、暗号資産（仮想通貨）、各種ファンド

ＦＸ取引、金の差金決済取引、ＣＯ２排出権取引

マルチ商法型（ＭＬＭ型）投資案件、ＨＹＩＰ

投資内容について疑問を述べたが誠実な対応がない

投資詐欺の可能性が高いと考えられます

投資内容について公的機関や一般市民が注意喚起している等で疑問を述べても、「海外投資では普通のこと」「いちいち気にしていたら投資はできない」「有名になれば叩かれる」「普通の人が知らない世界がある」等と言って、調査・回答等の誠実な対応がない場合は危険です

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